実はハンターとなって今季で3年目ですが鳥を狙いに行くのは初めてなんです。
1年目も2年目も、鳥も獲って食べてみたい!と思っていましたが、休みの日になるとついつい4つ足を狙いに行ってました。
ですが今回なぜ鴨を狙いに行く事になったのか・・・
まずその事からお話していこうと思います。
昨年末、弟と会う機会があり話していると、弟の友人でもあり自分の後輩でもあるA君が猟を見てみたいと言ってるよと弟から聞きました。
別にかまわないよと言っといてと返事をし、その予定を立てましたが、ここ数年A君とは話した事もなかったので彼の体力などもどの程度あるかも分かりません。
そして最初から解体などはきついかもと聞いたので、さらに考えました。
初めての人でも猟の楽しさや面白さが伝わり、グロテスクな事が少ない状況はどんな猟だろうか・・・
今までハンターではない人を、行ってみたいとの事で連れてきた事は何度かありました。
自衛隊時代の同部隊だった同僚のレンジャー隊員。
元々解体などにも態勢があり、猟も含めて体験してみたいとの事だったので、オレンジキャップ、ベストを着てもらい注意事項を話し、マップで指示した場所を歩き獲物を出す勢子をお願いしました。
そして自分は予想した場所で濃い獣道で待ち、ラインでやりとりを行いながら待っていると、数十分後予想通りのルートを鹿の群れが逃げてきて、獲る事ができ、その後2人で解体。
初めてでしたが、さすが現役レンジャー、出来すぎた内容でした。
そして次連れて行ったのは弟。
弟はカメラが趣味で、狩猟風景やそういった場所などを撮って体験してみたいという事だったので、同様にオレンジ装備と注意事項を話し、まずは緩いルートでの4つ足狙いにいきました。
やはり最初はきつそうでしたが、慣れてきた事もあり、2回目行く時は指定したルートで向かいの尾根を歩いてもらう事に。
自分の待場も谷を挟んでるだけだったので、弟が向かう前に静かに向かい、濃い獣道を見極め、用意ができたら弟に連絡。
ゆっくりでいいからなと伝え、向かいの尾根を歩いてもらうと・・・
鹿が1頭逃げてきました。
弟も逃げていく鹿を確認したようで、撃つか迷いましたが、その時は冷凍庫に鹿肉は沢山あったので撃たず見送り。
その後弟と合流し、成功した事を伝えると喜んでいました。
そして次連れて行ったのは会社の上司。
以前より鹿肉が欲しいとの事で何度かプレゼントしていたんですが、また欲しいとの事だったので、猟場まで来てくれたらまたプレゼントしますよ、と言ったら行く!と言っていただいたので来ていただきました。
その日は妻の友人からも鹿が欲しいと頼まれていて鹿狙いの忍び猟。
ただ、上司が来るという事もあり、さらにプレゼントする事が前提の為、獲る場所をかなり悩みました。
比較的車からのアクセスも遠くなく、沢があり解体しやすい場所・・・
そういった場所はやはり少ないですが、2つほど鹿の気配が濃く条件に合う場所を知っていたので、そこに朝から向かい忍びました。
結果最初の場所で獲る事ができ2人の上司に連絡。
1人は解体には間に合いませんでしたが、もう1人の上司は1時間後ぐらいに到着し一緒に解体を行いました。
ですが最初からグロテスクなのはきついかなと思い、解体しやすいよう吊るして腹だけ抜いた状態にしておき、そこから一緒にばらしていくという形をとりました。
やはり聞くと、最初から腹だしだったら飯が食えなくなっていたかもとの事だったので、それは正解だったようです。
上司達も大変だったが良い体験が出来たと喜んで肉を持って帰られていました。
長くなりましたが、こういった事が今まであったので、それを踏まえて考えた結果、今回の後輩A君と弟を連れての狩りは鳥を狙いに行ってみる事にしました。
そして当日、その日は2人に新旧のオレンジキャップとベストをそれぞれに渡し、注意事項を話します。
そこから鴨を狙うため、ため池の多い地域に向かい現場到着。
とりあえず、よく行く猪の猟場も近くにあるので朝の小1時間は猪の様子を山道からだけ見て帰ってくると伝え、その間2人には周囲の池でマガモの雄がいる池を探してもらう事にしました。
鴨にもいっぱい種類があり、自分も初めてな事もあって、微妙なのは見分ける自信も無かったので、見分けやすく美味しいと評判のマガモだけを狙う事に。
そして分かれて自分は山道を上がり、猪の跡見を終え連絡し合流。
2人に聞くと1つ見つけたとの事で、その池に向かいます。
池に到着し双眼鏡で確認すると、間違いなくマガモ。
行ってくると伝え、2人には指定したカモが見える位置に待機してもらい、自分は鴨に近づく為、藪の中を進みます。
自分のその日の銃身は22インチでモデチョーク。
本来もう一つの26インチ銃身にして、フルチョークの方が有効射程は伸びるんでしょうが、猟期中ですのでドットサイトを外すわけにもいかず、フルチョークも持っていないのでこのセッティングとなりました。
なのでギリギリまで近づく必要があります。
ただこの時は少し舐めていました。
まあある程度は普通に近づけるだろうと、そんな静かに行動するわけでもなく藪の中をゆっくり歩く程度で近づきました。
そして射撃予定場所があと20m・・・との時!
バサバサバサ!
しまった!!!
一番手前にいた1羽が気づいたんでしょう、飛び立ちます。
そして続けて他のカモ達も飛び立ち、撃とうとしますがすでに40~50mはあります。
しまった・・・と思いながら見送るしかありませんでした。
2人の場所に戻り、すまん、気づかれた・・・と言い別の池に向かいます。
そして探す事30分。
見つけました。
またマガモがいて、さっきより多いです。
さっそく近づきますが、今回は装備を変えます。
周囲に他のハンターがいない事を確認し、さらに弟達に来ないかどうかも見てもらうという条件のもと、オレンジキャップとベストを外し、帽子は自衛官の時に買ったブッシュハットを着用。
鳥は色が識別できると聞いていたので持ってきていました。
フル迷彩で、そしていつも通りの忍び足で向かいます。
そしてばれる事なく射撃位置につけました。
木々があり、少し見にくいですが、池よりも比較的高い場所だった為なんとかカモが木々の間から見えます。
池の中央約40mぐらいの所にマガモのメインの集団がいて、手前の10mぐらいの所に雌カモが1羽います。
できれば雄が獲りたい・・・欲を言えば手前の雌も獲りたい・・・
ですがここから悩みました・・・
雌が本当にマガモの雌かどうかです。
双眼鏡は持ってきてましたが、それで見つつ、スマフォで確認しますが間違い無い!と言えるまで数十分かかりました。
そしてそこから待つ事10分ほど・・・
ようやくメインの集団が手前に泳いできます。
約30mぐらいまで寄り、木々の間にきて射撃チャンス!
手前の雌は相変わらず10mぐらいの所にいます。
よし!と思い、まず雄目掛け発砲!
バン!
続いてすぐ雌に向けて発砲!
バン!
そして雄を見ると羽をバタつかせています。
逃げられると思いもう1発発砲!
バン!
少し動いた後、動かなくなりました。
よし!と思い雌の方を見ると雌がいません。
逃げられたか?と思っていると、真下から水の音が・・・
確認すると、池に迫り出している木の下に隠れています。
これはもらった!と発砲!
バン!
すごい水柱が上がります。
とその瞬間、しまった!と気づきました。
雌は動かなくなりましたが、体はえらい事に・・・
けど獲った以上は持ち帰ります。
2人に連絡して、釣り道具で引き揚げ。

少し回収に時間がかかってしまいましたが、初めてのカモを無事2羽獲る事ができ、腹出しだけ行い帰宅しました。
そして後輩A君に帰りながら感想を聞くと、すごかった・・・
との事でした。
あまりしゃべるタイプでは無い彼ですが、それでも話しを聞くと、非日常が体験できた感じが聞けて良かったかなと思います。
獲物いるかい?と聞くと、さすがにそれはまだハードルが高い感じでした(笑)
なので獲物は2羽とも自分が美味しく頂きました。
世の中いろんな人がいますが、普段とは違ったものを見る事で視野が広がり、人生に刺激が生まれるのかもしれませんね。
今後もそういった人達がいたらタイミングが合えば、安全第一で連れて行ってあげたいなと思います。
今後もいろんな人が狩猟に興味を持ってくれるといいね!
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よく外しますけどね。
ただ自分は静的射撃のような撃ち方が好きなので、地上の物・・・になってしまうのかもしれません。